ユニフォームシステム
Uniform System of Accounts for The Lodging Industry
ユニフォームシステムをひと言で言えば、『部門別管理会計』。
宿泊部門、料飲(店舗別)部門、宴会部門、その他各種営業部門、各々の部門損益を明解にし、成績の良いときはもちろん、悪くなった場合においても、継続的な記録・分析結果に基づき、次の一手を考えることのできる有効な手法であるといえる。
また、チェーンホテルの場合、立地環境・施設構成規模等の類似ホテルとの相対評価も可能となる仕組みである。
だからといって、決して特殊な会計手法ではない。
業種別会計が色々ある様に、単なるホテル向けの国際基準(といっても、アメリカでの基準)だと考えるし、難しくない。
ユニフォームシステムは、版を重ねる度に内容が変化しているし、改訂サイクルが短くなっている。
この改訂は、その時の要請に基づくものとはいえ、胴元であるアメリカでの事情が多分にある。
多くの名ホテルチェーンが投資家の手に渡り、『良いサービスで顧客満足を得ることが・・・』といった古き良き時代のホテルではなく、単なる投資対象になった結果では、と推察している。
いずれにしても、ユニフォームシステムを正しく理解するためには、簿記・会計の基礎知識は必要であり、このステップを省略することは宜しくない。
ホテルも他業種同様、上位職になればなるほど数字が必要となり、自ホテルの置かれた状況を冷静に数値で判断するためには、ユニフォームシステムで計算された内容に対する正しい理解が必須となる。