事業企画と経済変動
事業には、変動リスクが必ずある。
これまでの経験で得たもの、それは、『今の決定はいくら考え抜かれたものであっても、所詮これまでの経験をふまえた内容。また、担当した企画者の能力の違いによる限界もある。将来起こりうるリスクを吸収できない企画は正ではない。』ということだ。
確かに、将来リスクをどの程度織り込むかは、直近の事業性評価に大きな影響を与える。
企画する人は、企画を通してお終いではなく、長期間の運営が控えていることを肝に銘じるべき。
失敗しないためにまずなすべきは、先輩の意見を謙虚な気持ちで聞くこと。
可能な限り多くの参考・先行事例を、開業から現在の姿を段階を追って検証する、というように歴史を学び、かつ、時代の流れをこれに織り込み評価することが必要
これらの事例を、事業者、施設設計者、オペレータ等の主要関係者が同一のツアーを組んで見聞し、感性と共に共有する、ということだ。
ややもすると、最新の話題性のある施設をみて、良いとこ取りをする、という姑息な手段をとる場合が多いが、これは間違い。
単なる静止点の評価を取り込んだだけのものであり、猿まねの域を出ない。
今の経済計算が、この先何年継続できるか、多分、最長で5年が良いところだろう。
時代の変化に対応する余裕、それは期に分けた開発でも良いし、どこかに余裕を持たせた計画でも良い。
何れにしても、ハード、ソフト、何れの部分にもそういった行間を持たせた企画・計画をするべきであろう。